2024年2月某日
実家で「オムレツ」とよばれていた一般的なオムレツと異なる料理が食べたくなった。
その「オムレツ」はひき肉と玉ねぎの薄切り、にんじんのみじん切りとじゃがいもの角切りを炒めたものに、ケチャップと何かで味付けをし、薄焼きにした卵で包んだものだった。一般的な具入りのオムレツと異なる。「オムレツ 関西風」などとネットで調べてもあの「オムレツ」のレシピは出てこない。
「あの変なオムレツの味付け教えてーや」と母に電話をする。変なってなんやと笑いながら味付けはコンソメとケチャップであることを教えてくれた。「おばあちゃんの時は塩コショウだけやってんけど、ケチャップ勝手に入れてん」と歴史も語る。あとは実家の犬の近況なんかを聞いた。
早速夕食にあの「オムレツ」を作ってみる。少しだけケチャップが少なかったようだったが、あの「オムレツ」や、と思える出来で、あの「オムレツ」をこの世界で引き継ぐ者になったのだ、と思った。