202308某日

昨日IKEAでよく歩いたおかげで、寝つきがよく、7時を前にすっきりと目が覚めた。燃えるゴミの日に対する執着が強く、燃えるゴミの日は早く起きることができる。

昨日はIKEAに満足して帰ったが、実は文庫本の収納については未解決のままだ。IKEAの本棚は、固定をすることを前提のような背の高いものが多く、賃貸住まい用ではないように思ったので購入しなかった。

今現在、文庫本はカラーボックスの中にスタック式に積み置きしているものと、カラーボックスの上にブックスタンドを使って並べているものがある。積み置きをみた夫から「これ、取り出して戻せるの?」と聞かれる。取り出して戻せはしない。そして並べている本については猫が上に乗って、時折雪崩を引き起こす。

以前のサングラスの日記を自分で読みながら思ったが、不便を受け入れる能力が高いと思う。効率がく、いいことではない。会社PCのキーボードのアットマークが打てない故障があったが、ユーザ辞書にコピーしてきた@を「あっとまーく」という名前で登録して1年間、アットマークとキーボードを打って利用していたのを、先輩に見られて驚かれた。

現在漫画を入れている無印良品のパルプボードボックスのスリムタイプは、横置きすると、漫画がちょうどよく入るサイズで、文庫にもちょうど良いと考えて再度購入しようとするが、取り扱いがない。公式サイト以外も確認したが、廃盤になってしまったようだ。

思案してDIYをしようか、と思いたつが、暑くて材料を買うのも組み立てもできそうにない。調べると、山善アイリスオーヤマといった安価な家具雑貨を提供しているメーカーが出している薄型の本棚があった。安達茉莉子さんの「私の生活改善運動」という本を読んで感銘を受けたため、作中で安達さんが本当に好きなものに囲まれているか、という問いをして作り上げた本棚を思う。安価なものが悪いわけではないが、後ろめたい気持ちがある。もう少し文庫の収納について考えてみようと思う。

とりあえず賞味期限が明日までのゆで卵をゆで、味玉にしておく。

 

202308某日

夕方整体に行く。駅前の鳥の話をしながら、腸腰筋を押されると激痛が走ったので、「そこ痛いです」と言う。整体師さんは聞こえていないのか、痛くて当たり前なのか、言葉に全く無反応のまま鳥の話を続け、腸腰筋を押し続けるので怖かった。

整体に行っている間に買い物をしていた夫がミスドが好きな私のために、ポンデリングエンゼルフレンチを買ってくれたという。普段オーソドックスなチョコレートばかり食べているので、エンゼルフレンチは久しぶりで楽しみだ、と思いながら帰路に着くと、購入されていたのはエンゼルフレンチではなくフレンチクルーラーだった。エンゼルフレンチはチョコレートがかかって生クリームが入っているドーナツで、フレンチクルーラーは糖衣のみである。大きく違う。せっかく買ってきてくれたので、文句は言えない。でも、20年前なら泣いていたと思う。一生懸命、ミスドのドーナツ名を教える。エンゼルとついていれば生クリームがあると思って良い。フレンチクルーラーを原型としてエンゼルフレンチというと、生クリーム付きのフレンチクルーラーだ。エンゼルクリームは穴の空いていないパンのようなドーナツに生クリームが入っている。わかりやすいと思ったが、全然わかってもらえなかった。

ミスドが大好きなので、「ミスドスーパーラブ」というZINEにはずっと嫉妬している。

 

202308某日

終点まで行きたいという欲望が以前よりあり、餃子を食べに行くという名目で宇都宮行きの電車のグリーン車に乗った。グリーン車の乗車位置を間違えたため、電車の通路を闊歩することになったが、グリーン車は座席の足元がとても広く、新幹線くらい快適だ。西川治の「世界ぐるっと朝食紀行」を読む。帰省する母と子の客が多く、耳が何度か親子の会話に持っていかれたが、読み切った頃に宇都宮に着いた。

宇都宮餃子の店がフードコートのように集まった施設「来らっせ」に行く。夏休み期間のため予想していた通りの行列ではあったが、電車で食べたじゃがりこでお腹が持っていたので整理券を取ってビル内をぶらぶらすることにした。古いビルだからか、空調が効いておらず暑い。最上階にある喜久屋書店は品揃えが素晴らしく、整然とした文庫だなを何往復かして帰り道用に金原ひとみの「パリの砂漠、東京の蜃気楼」と伊丹十三「ヨーロッパ退屈日記」を買う。旅の道中は、日本ではない話、旅の話を読みたくなる。

喜久屋書店を楽しんでいると順番になったので、「来らっせ」に入店する。まずはビール。暑いビル内で歩き回ったのでとても美味しい。それから、オーソドックスな焼き餃子を買い、塩だれ餃子やよだれ餃子といった変わり種、スープ餃子と揚げ海老餃子を食べると、お腹がパンパンに膨らむ。思っていたよりどの餃子もあっさりしていて美味しかった。ブラウスで隠せるのでこっそりジーパンのボタンを外す。

行きは餃子を食べた後に近くにあった大きな神社にお参りしようかと思っていたが、あまりにお腹がパンパンで苦しく、長い石段を上がれないと判断して諦めた。それでも、途中にあった和菓子屋でかりんとう饅頭「かりまん」を買う。随分前にお土産でもらって美味しかったのを覚えていた。帰りは金原ひとみの「パリの砂漠、東京の蜃気楼」を読んだ。おしゃれなパリ生活ではなく、生きるために生きているその場所で書かれたエッセイだった。