映画を観に行こうかなーとうっすら考えながら寝て、起きたのは朝の回に間に合うギリギリのバスの20分前だった。思い切って体を起こし、20分で準備をして出発した。ところが、バスは5分遅れてやってきた。バス会社の公式サイトで到着予測時刻を見て、まだ間に合いそうなことを確認するが、途中の道路工事の影響でまた5分、人の出入りが多い停留所でまた発車が遅れ、大きく遅れていく。予定を詰め詰めにする必要はないのに、生き急いでいることを自省して、午前中の回は諦めることにした。映画館がある停留所よりも少し手前の停留所で降りて、以前から行きたいとGoogleマップにピンを打っていたスープのお店に行ってランチを食べた。

 

映画は「ポトフ 美食家と料理人」を観た。邦題によってポトフが物語のキー料理になると思っていたが、私の解釈は全く違ったため、エンドロール中に「え?ポトフは?」と思ってしまった。

この映画は食の変態たちのお話だ。美食家も料理人も変態だ。丁寧に情熱を持って作り、丁寧に情熱を持って食す。美食家仲間のおじさんたちが可愛らしくて好きだった。蘊蓄を垂れながら食事をするが、おそらく誰もそれを鬱陶しいと思っていない。全員が楽しんでいるようだ。そして何よりこの映画の大半の時間が料理のシーンに割かれていた。食べ物への敬意がこもった所作と、香りが立ってきそうな料理が素晴らしい映画だった。

 

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